子育て中のパパやママから注目度アップ中の「レッジョ・エミリア教育」。マニュアルを使わない教育で、子どもたち一人ひとりの意思を尊重。個々人の感性を活かすことに重点をおいているため、子どもがのびのびと可能性を広げられる教育法だといわれています。
今回は、レッジョ・エミリア教育が気になっているパパママ、聞いたことはあるけど「それ何？」というパパママにも、レッジョ・エミリア教育がどのようなものなのか、注目されているのはどんなところなのかなどなど、気になるあれこれをまとめてお伝えします。
レッジョ・エミリア教育を取り入れている日本の幼稚園や保育園も紹介しているので、ぜひチェックしてくださいね！
そもそも「レッジョ・エミリア」とは？
それは、人の名前でも教育用語でもありません。「レッジョ・エミリア」とは、イタリア北部にある人口16万人の小都市の名前のことで、ニューズウィーク誌「世界で最も優れた10の学校」に選出された学校があることから、この都市での教育法が注目されるようになったという経緯があります。
市の予算の10 %以上を幼児教育に使うというレッジョ・エミリア。マニュアルを元にした教育を行わず、一人ひとりの個性を尊重し、自主性と協調性を育む教育法が「レッジョ・エミリア・アプローチ」として日本でも知られるようになりました。
レッジョ・エミリア教育3つの特徴
では、実際のレッジョ・エミリア教育はどのように行われているのでしょう。その手法には大きく3つの特徴があるといわれています。
１．プロジェクト活動
子どもたちが行う行動は、すべて子どもたちどうして話し合って決める「プロジェクト制」。
例えば、発表会の演目も先生に言われたものをやるのではなく、「何を」「どのように」「何人で作るのか」を子どもが話し合って決定。自分の意見を言うこと、友だちの意見を聞くこと。双方の経験を積み重ねることで、子どもの中にコミュニケーション能力が育まれ、チームワークの大切さにも気づきます。プロジェクト活動のうえでは、園の先生たちもみんな“チームの仲間”です。
２．創造力を伸ばすアトリエや広場
創作活動では、美術の専門家と幼児養育の専門家が参加し、プロの意見や視点も交えた布陣で子どもたちの活動を支援します。
レッジョ・エミリア教育を行う施設では、子どもたちの共同広場やアトリエといった専用空間が用意され、空想の中で自由にイマジネーションを遊ばせながら、絵を描いたり音楽を演奏したりする創作活動に没頭できます。何を描くか、表現するかはその子どもの自由。「今日はみんなで運動会の絵を描きましょう！」ということはありません。
３．ドキュメンテーション
レッジョ・エミリア教育では、メモや録音データ、写真など、「記録」にこだわります。
活動記録としてではなく、子どもたちが成果を振り返り、それを次の学びに活かすため。また、オープンに掲示することが近隣への情報開示にもなり、地域を巻き込んだより広いコミュニケーションにつながることもあるのだとか。保護者への連絡用という目的はもともとはありませんが、こうして掲示されていると、日々の子どもたちの様子もわかって安心できますよね。
日本で実践している幼稚園＆保育園はここ！
〒400-0071 山梨県甲府市羽黒町618
TEL：055-253-7788
すべての子どもを主役とし、有能で社会的存在であると感じることを大切にしている幼稚園です。両親もプログラムの計画づくりに参加し、子どもと一緒に活動することで親子の絆を深めます。
〒154-0002 東京都世田谷区下馬5-35-5
TEL：03-6453-4114
園内での子どもの様子を写真や動画にたくさん収め、それを保護者様も携帯に送ってくれるのが特徴。園内での子どもの成長をリアルタイムで感じることができますよ。
東京都新宿区高田馬場3-40-3
TEL：03-5332-7081
子どもたちが気づき、考え、対話することで自ら学習する意思を育てます。仕切りの少ない広々とした屋内空間で、のびのびと学び、成長することができます。
自宅でできるレッジョ・エミリア教育
子どもにレッジョ・エミリアを体験させたいけれど、近くにそれを取り入れた幼稚園や保育園がない！ そんな時には、こんな方法で自宅でも取り入れて見ましょう。
◆お絵かき品評会
ホワイトボードやコルクボードなどを使って作画した絵や手作りの作品を飾れるスペースを作り、親子でそのときの気持ちを話し合い評しあう時間を作ります。話し合いの内容は記録に残し、次の制作に活かします。
◆自由にチョキチョキ・ペタペタ
使用済みの牛乳パックやダンボールを使い、子どもたちに好きなように創作させてあげましょう。作っているのが「実在しない何か」でもパパママが口を挟むのはNG。思うがままに表現することで子どもの創造力は驚くほど伸びていきます。
とにかくのびのびと心行くまま表現させてあげること、そして親子の会話をたくさんすることがポイントです！
新しいアプローチで子どもの能力を育もう！
歌やダンスで楽しく教育をすることもありますが、それが合っているのかは子どもによって違います。子どもの能力を育むために、レッジョ・エミリア教育のような新しいアプローチを採り入れてみるのもひとつの方法だと思います。
幼稚園や保育園に通わせるのも自宅で取り入れるのも、どちらも親子の絆を深めることができるレッジョ・エミリア教育。子どもの可能性を育みながら親子の絆も深めることができる、ぜひ知っておきたい教育アプローチです。
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