子どもたちを取り巻く環境や生活スタイルが変わり、以前のように屋外で存分に身体を動かす機会が少なくなっています。子どもたちの運動能力低下のニュースは、毎年のように報道されていますよね。
しかし、成長期の子どもにとって、思い切り身体を動かすこと、しっかりと運動することは欠かせない要素。運動は丈夫な体を作るだけでなく、子どもの心の成長にも影響を及ぼすのです。
今回は、運動をすることで生じるメリットについてお伝えします。
幼児期の成長で大切な3つの要素とは
まずは、幼児期の子どもの成長に大切だといわれている3つの要素についてお伝えします。
◆認知的スキル
文字が書ける・数字や形が分かる・IQ(知能指数)や物事の判断ができる能力のことを言います。
◆社会情動的スキル
物事に対し簡単に諦めない・やり遂げるなどの「目的達成力」、社会性・他者への思いやり・協調性などの「協働力」、自己肯定感・楽観性・自信などの「情緒管理能力」のことを言います。
◆運動スキル
走る・跳ぶ・投げる・捕る・泳ぐ・蹴る・打つなどの基本的な動きや体力のことを言います。
運動スキルを磨くのが難しい現代
街の整備による都市化・車の普及などで、子どもたちの気軽に外遊びができる空き地がなくなってきました。都市公園や学校の校庭開放・公共のスポーツ施設などはありますが制限があり、いつでも気軽に運動をするのが難しい現状があります。
また塾や習い事通いのため、友だちと遊ぶ時間を削ってしまうことによる外遊び・運動の減少もあげられます。このような暮らしを続けていると、体と脳の発達が遅れ感情をコントロールする力が強化されず、すぐにキレる・情緒不安定になりやすいといわれています。
運動で得られるメリットとは?
運動をすることで得られるメリットを5つのポイントにまとめました。
【1】体力がつく
心肺機能が向上するので、体力がつくだけでなく持久力も上がり疲れにくい体になります。物事に取り組む時の集中力・継続力・忍耐力など、生活や学習に必要な力を養うことに繋がります。
【2】ケガ・病気の予防
運動である程度の負荷をかけることによって骨が丈夫になり、周りの筋肉も強化されるので、骨折やケガの予防につながります。日常生活での動作をスムーズにするための体の使い方やバランス感覚も養われるので、たとえ転んだときでも大きなケガや事故を防げるようになります。臓器が鍛えられて免疫もが上がるので、病気になりにくくなります。
【3】集中力アップ
子どもの生活には「じっとしていなさい」と活動を止められてしまうことがあり、本能的活動欲求が高くなってきます。運動することによって本能的活動欲求が満たされることで情緒が安定し、集中力がアップするといわれています。
【4】心が育つ
かけっこやドッヂボールなど勝敗のある運動(競技)をすることによって、勝利する喜びや達成感、負ける悔しさやそれを克服する気持ちなど、さまざまな感情を味わうことができ、心の成長を促すことができます。
【5】脳が発達する
特に小脳が発達すると言われています。小脳は、理系・芸術系を司る脳で運動の刺激によって才能が伸びるきっかけになるそうです。頭と体を使う運動には、神経伝達の量をアップさせ、判断能力や反射神経を養うことができます。
親子で楽しく遊びながら子どもの力を育もう!
「運動」というと、スイミング・体操・スポーツなどの習い事が頭に浮かびそうですが、特別なことをしなくても、普段の遊びの中で十分運動能力をアップさせられます。
子どもたちはパパやママと一緒に運動や遊びすることが大好きです。子どもの心の成長にも関わってくることなので、時間を見つけてなるべく子どもと一緒に身体を動かしてみましょう。パパやママにとってもストレス解消になりますよ。
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