STEM教育という言葉をご存知ですか?もちろん、茎のことではありません。STEM教育とは簡単にいうと理数系分野の能力を重視した教育方針のことを指します。特に、コンピューターサイエンス分野の知識習得を重視した教育方法です。現在、IT化の進展する中このSTEM教育やSTEM人材が日本でも重視されており、今かなりホットなワードなんですよ。そこで今回はSTEM教育について紹介すると共にそれが注目されている背景や日本でSTEM教育を受けられる団体などを紹介します。また、日本だけでなく世界におけるSTEM教育の取り組みも紹介しますよ。
1.STEM教育とは?
STEMとはS(Science),T(Technology),E(Engineering),M(Mathematics)の頭文字をそれぞれ表した単語です。お分かりいただけると思いますが、全て理数分野の科目ですね。つまり、これら理数系科目を統合的に子供に提供することで、未来に通用する人材を育成しようという教育のことです。発祥国であるアメリカではなんと国家の重要戦略に位置づけられています。そのように聞くといかにアメリカがSTEM人材を重視しているかをお分かりいただけると思います。
以下で具体的にアメリカのSTEM教育の戦略をみてみましょう。
STEM教育の戦略
- 2020年までに初等、中等教育の優れたSTEM分野の教師を10万人養成。併せて現在のSTEM教員も支援する。
- 初年次から高校卒業までの間でSTEM分野の経験を持つ若者を毎年50パーセント増加させる。
- 大学生については、今後10年間でSTEM分野の卒業生を100万人増加させる。
- 今後10年間で、これまであまりSTEMと関係していなかった層からSTEMに関する学位を取得する学生数を増加させる。また女性の参加を促進する。
これらの目標を達成させるためになんと年間30億ドルも投入されるそうです。
2.STEM教育が注目されている背景
STEM教育が注目されている背景にはもちろんIT技術の革新があります。第四時産業革命の到来と共にAI、IOTなどの科学技術が急速に進んでいます。一番身近な例がiphoneに搭載されているSiriですね。「天気を教えて」などと問いかけると速攻で答えてくれます。こういったAIやIOTに使われるのではなく、作れるようになるのがSTEM教育の目標です。また、実際に米国内の調査では、大卒者(学士)全体の平均給与に対してSTEM分野の卒業生の年収が高いことが統計的にも明らかになっています。この動きは今後さらに加速すると考えられており、将来お金に困らないためにもやはりSTEM分野の能力が必要になってくるといえるでしょう。
野村総研の調査によると将来的には日本の労働人口の49%がAIにとって替わられると言われています。更に米デューク大の研究者キャシー・デビッドソンによれば、「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は大学卒業時には現在存在しない職業に就職する」と考えられるそうです。実際にこれらの研究結果がある通り、現在の子供は将来的にSTEM分野の能力が求められる可能性が非常に高いでしょう。
3.アメリカでの取組事例
アメリカでは、幼稚園から高校を対象として課外授業やサマースクールなどを中心とした科学・電子工作のプログラムが増加しています。政府や自治体の助成金、財団や地域コミュニティからの寄付、民間企業の支援を主要な資金源とし、理系の大学教育機関がさまざまなカリキュラムを提供するという形をとっており、子ども達がこういったプログラムに無償で参加できる豊富な機会が用意されています。
具体例を挙げると、NASAと非営利教育機関であるKhan Academyが協力して作ったオンライン教育コンテンツがあります。
サイトを御覧になると分かると思いますが、実際にプログラミングをいじることで月の満ち欠けや地動説を理解することができます。
4.日本での取組事例ー民間編ー
日本にもSTEM教育を受けられる場所はあるのでしょうか?答えはイエスです。都内中心になってしまいますが様々な企業が子供向けプログラミング教室などを開催しています。具体的に有名な都内の教室を紹介しますよ。
1.STAR Programming SCHOOL
小中高生向けのプログラミングスクールです。イトーヨーカドーやイオン、デパートメントストアなどの内部にあるので交通の便が良く、通いやすいですよ。なんと小学生でも簡単なゲームが作れてしまうみたいです。受講料は月謝7000円〜11000円と習い事にしては若干高いレベル。
2.crefus(クレファス)
こちらはロボット教室です。ロボット製作を通じて子供達の好奇心を呼び起こし、高度な理数系知識を習得することを目的としています。東京都・神奈川県はもちろん、沖縄・北海道など日本全国各地に教室がありますよ。
3.STEMON(ステモン)
こちらはSTEM教育専門のスクールです。STEAMじゃなくてSTEM?と思われるかもしれませんが、STEAMからArtsの分野を除いただけです。しかし、プログラミングとエンジニアリングを通して知識の習得だけでなく創造力や表現力を身につけることが目標なのでSTEAM教育といっても嘘にはならないでしょう。また、プログラミングやエンジニアリングだけでなく算数・数学や自然科学も学ぶことができますよ。
4.Tech Kids Camp
小学生のための短期集中型プログラミングワークショップです。有名なサイバーエージェントの開催している教室です。マインクラフトでプログラミングを楽しく学習したり、学習用プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」でゲーム開発を楽しんだりすることができます。一ヶ月あたりの受講料は19000円。1クール(40コマ)で228000円。高いですが行く価値はありでしょう!
番外編
ここからは実際に足を運んで通う教室ではなく、オンライン上のプログラミング学習ツールを紹介します。
1.Code Monkey
世界中で330万人の利用者がいるオンライン学習ツール。最初の30ステージまでを無料でプレーすることができます。
2.Mozer
Life is Tech!という中高生向けプログラミングワークショップが運営しているオンラインプログラミング学習サービス。可愛らしいキャラクターがいっぱいでてきて子供も楽しめそうです。ただし、2017年6月14日で体験版の公開を終了してしまったそうです。2017年冬〜2018年春にかけて本番がリリースされるそうですよ。
5.日本での取組事例ー公教育編ー
2020年から日本の公立小学校でもプログラミングが必修となります。プログラミングという科目が追加されるわけではありませんが、算数・国語・理科・音楽・図工などの従来からある科目の授業内でプログラミングが取り入れられます。では、具体的にどのように取り入れられるのでしょうか?
音楽
音楽の授業では、パソコンソフトを用いてオリジナルソングを作る授業などが行われるそうです。面白そうですね。こんな教育を受けてみたかったものです。言われてみれば自分も昔留学先の学校でgarage bandを使ってオリジナルソングを作った覚えがあります。ようやく日本が世界のスタンダードに追いついたということでしょうか。
算数
算数の授業では、ソフトを用いて図形や絵を自由に作るそうです。これもまた図工的な要素があって面白そうですね。理数系能力だけでなく創造力などの右脳分野の能力も身につきそうです。
6.家庭でもSTEMを取り入れてみよう!
2016年11月にアクセンチュアが発表した調査結果では、人工知能(AI)が仕事の在り方を変え、2035年には年間経済成長率が倍増する可能性があるそうです。この通り、AIは私達の人生を豊かにしてくれます。しかし、AIに使われるような人間になってはいけません。AIに使われないようにし、AIを活用できるような人間になるためにもSTEM分野の能力を身につけましょう。
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