STEAM教育って何?どうして注目されているの?

STEAM教育という言葉をご存知ですか?おそらく、知らないママ・パパの方が多いかと思います。しかし、IT化の進む世界をお子さんが生きのびていく上でSTEAM教育は不可欠であると言っても過言ではありません。では、STEAM教育とは具体的にどのような教育のことを指すのでしょうか?この記事ではSTEAM教育の概要について紹介すると共に、STEAM教育が注目されている背景、日本国内で実践されているSTEAM教育について紹介します。

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1.STEAM教育とは?

そもそもSTEAMとは一体何を意味するのでしょうか?もちろん、蒸気ではありません。STEAMとは五教科の頭文字を組み合わせた単語で、それぞれS(Science)、T(Technology)、E(Engineering)、A(Arts)、M(Mathematics)を表しています。すなわち、科学、技術、工学、数学などの理数系科目と芸術分野の科目を重視する教育方法のことです。もともとは、アメリカの国家戦略として理数系人材育成が盛んになり始めた時期に注目されたワードです。オバマ元アメリカ大統領も演説の中で、「ビデオゲームを買ったり、アプリで遊んだりするだけでなくそれらのゲームを作れるようになろう。」という主旨のことを言っています。

アメリカ国内ではそうした動きの中で、コンピューターサイエンス分野の人材開発を目的とした団体が誕生しました。Code.orgという団体です。我々日本人にとっては馴染みが薄いですよね。しかし、Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグやMicrosoft創始者のビル・ゲイツなど多くの著名人が賛同したことで有名となり、いまや世界各地でコンピューターサイエンスを広めるためのイベントが開催されています。ある場所ではワークショップが開かれ、ある場所では指導者育成を進めています。そうした世界的な動きの中で、日本でも子供を対象としたコンピューターサイエンスのワークショップ及び教室が急速に増えています。後ほど日本国内のsteam教育方針に則った教室を紹介しますよ。

2.なぜSTEAM教育が注目されているの?

ではなぜSTEAM教育が注目され、理系(特にコンピューターサイエンス)分野の人材開発が急速に進んでいるのでしょうか?もちろん、背景にはテクノロジーの発展があります。身の回りを見てみてください。お店ではペッパー君が接客をし、iPhoneに近くの美味しいお店を尋ねてみればSiriが応答してくれます。このように身の回りには既に多くのAIやロボット、IOTといった科学技術が浸透しており、子供達にはこれらの技術を使いこなすだけでなく作る能力が求められています。しかし、実際世界中を見回しているとこういった理数系分野や芸術分野に強い人材は不足しています。

また、野村総研の調査によると将来的に日本の労働人口の49%がAIにとって替われられるそうです。具体的にどのような職種が消え失せるかというと、単純な事務作業の殆どが取って替わられるそうです。その他、公認会計士・弁護士といった一見インテリジェントに見える職種もとって替わられる可能性が高いそうです。たしかに計算もコンピューターが行ったほうが速くて正確です。さらに過去の判例などもコンピューターの方が圧倒的に迅速に参照できます。加えて、米デューク大の研究者キャシー・デビッドソンによれば、「2011年度にアメリカの小学校に入学した子どもたちの65%は大学卒業時には現在存在しない職業に就職する」と考えられるそうです。そういった中、労働市場で生き残るためにも理数系分野、及び芸術分野の知識が不可欠であると考えられます。すなわち、「AIに使われる人間ではなく、AIを使う人間」になる必要があるのです。また、AIには不可能な「人の感情に働きかける能力」すなわち芸術能力への需要も高まると考えられます。

3.どうして芸術が必要なの?

ここまで読んで多くの人が疑問に思うのは、なぜ”Arts”が必要なのかということです。たしかに、STEAM教育からArtsをのぞいたSTEMが使われることの方が多いのが現状です。
この疑問に対してはアメリカのジャーナリストダニエル・ピンク氏が著書「ハイ・コンセプト「新しいことを考え出す人の時代」の中で答えてくれています。
彼によると「グローバリゼーションの進化」「アジア各国の台頭」「オートメーション化の進展」に伴い、「左脳主導思考」から「右脳主導思考」に変化することが必要となるそうです。そしてその右脳手動思考に必須な2能力が「ハイ・コンセプト」と「ハイタッチ」。前者は規則性を見出す能力、芸術的で感情に訴える美を生み出す能力、人を納得させる話のできる能力、一見ばらばらな概念を組み合わせて、何か新しい構想や概念を生み出す能力を指します。すなわち、創造力全般を指します。後者は他人と共感する能力、人間関係の機微を感じる能力、自らに喜びを見出し、また、他の人々が喜びを見つける手助けをする能力などを指します。すなわち、対人コミュニケーション能力全般を指します。ここからも分かる通り、理数能力だけでなく芸術的な能力も今後求められます。

4.日本におけるSTEAM教育

では、日本でSTEAM教育が受けられる場所は存在するのでしょうか?答えは、イエスです。都内中心にはなってしまいますがベンチャーを中心に様々な企業が子供向けコンピューターサイエンス教室を開催しています。では以下で代表的なプログラミングスクール及び教室を紹介します。

1.LITALICOワンダー

年長・小学生・中学生・高校生の子供達を対象とした、最先端の物作り体験ができるものづくり教室。 

IT×ものづくりを軸に、“考える・作る・伝える”をテーマにプログラミングやロボット、でデジタルファブリケーションなどのテクノロジーを生かしたものづくりの機会を提供しています。 
子供ひとりひとりの創造力を開花させ、新しいアイディアや方法を自分で考え出し、試行錯誤しながら形を作り上げていく中で得られる体験や経験を大切にしています。子供が自分で答えを見つけ出す力が身につき、チャレンジ精神や自己表現する楽しさをを育みます。 

また教室環境づくりも、決まった机などはなく子供のものづくりに合わせて自由自在に変化するのも教室ならではの特徴です。ひとりひとりに合ったものづくりを学びと遊びの中から、創造力を培うことができる点も魅力です。

2.STAR Programming SCHOOL

小中高生向けのプログラミングスクールです。イトーヨーカドーやイオン、デパートメントストアなどの内部にあるので交通の便が良く、通いやすいですよ。なんと小学生でも簡単なゲームが作れてしまうみたいです。受講料は月謝7000円〜11000円と習い事にしては若干高いレベル。

3.crefus(クレファス)

こちらはロボット教室です。ロボット製作を通じて子供達の好奇心を呼び起こし、高度な理数系知識を習得することを目的としています。東京都・神奈川県はもちろん、沖縄・北海道など日本全国各地に教室がありますよ。

4.STEMON(ステモン)

こちらはSTEM教育専門のスクールです。STEAMじゃなくてSTEM?と思われるかもしれませんが、STEAMからArtsの分野を除いただけです。しかし、プログラミングとエンジニアリングを通して知識の習得だけでなく創造力や表現力を身につけることが目標なのでSTEAM教育といっても嘘にはならないでしょう。また、プログラミングやエンジニアリングだけでなく算数・数学や自然科学も学ぶことができますよ。

5.Tech Kids Camp

小学生のための短期集中型プログラミングワークショップです。有名なサイバーエージェントの開催している教室です。マインクラフトでプログラミングを楽しく学習したり、学習用プログラミング言語「Scratch(スクラッチ)」でゲーム開発を楽しんだりすることができます。一ヶ月あたりの受講料は19000円。1クール(40コマ)で228000円。高いですが行く価値はありでしょう!

番外編

ここからは実際に足を運んで通う教室ではなく、オンライン上のプログラミング学習ツールを紹介します。

1.Code Monkey

STEM教育先進国イスラエルで開発されたプログラミング学習ゲームです。小学生から70歳まで世界中で350万人のユーザーがコードモンキーでプログラミングを学んでいます!コードモンキーの魅力は大きく4つ!

  • 学習進度がひと目で分かる

コードモンキーは400以上ある学習内容をカテゴライズ、レベル分けを行い、マップ上で進度がわかるようにしています。これにより、自身の学習進度がひと目で分かります。

  • 結果が分かりやすい

書いたプログラムが、モンタの動きとなってすぐに画面上に反映されます。問題点や改善策を見つけやすくつまずきを最小限に止めることができます。

  • 3つのコースでしっかり学ぶ

基本を学ぶメインモード、復習してコードの理解を深めるスキルモード、オリジナルのコーディング課題を作成するチャレンジ・ビルダーの3コースをクリアすることで、プログラミングの基礎概念を着実に習得できます。

  • 独学だけどひとりじゃない

個性的なキャラクターたちが成功する度に一緒に喜び、失敗すれば分かりやすいアドバイスを与えてくれます。

2.Mozer

Life is Tech!という中高生向けプログラミングワークショップが運営しているオンラインプログラミング学習サービス。可愛らしいキャラクターがいっぱいでてきて子供も楽しめそうです。ただし、2017年6月14日で体験版の公開を終了してしまったそうです。2017年冬〜2018年春にかけて本番がリリースされるそうですよ。

4.課題はまだまだ沢山

STEAM教育が日本にも浸透しつつあるとはいえ、まだまだ課題は沢山あります。第一に指導者が圧倒的に足りないという現状や小学校でのプログラミング追加による他科目の犠牲など問題は様々です。しかし、今後理数系能力及び芸術能力が求められるという事実は変わりません。ですから、少しずつお子さんと一緒にプログラミングに親しんでみましょう。

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