小学校の授業でもダンスが必修となった現在、「親の自分はリズム感にあまり自信もなく、子どもも苦労するのでは…」とお悩みのパパママもいらっしゃるのではないでしょうか。
安心して下さい!トレーニング次第で子どもにリズム感を身につけることは可能です。今回は、リズム感を養うトレーニング方法を紹介していきたいと思います。子どもと一緒に実践して、パパとママもリズム感を高めていきましょう!
リズム感を養うメリットは?
ダンスにとってリズム感が大切なのはなんとなくわかるものの、それがどういったメリットにつながるのかよくわからない…という人も多いと思います。
リズム感を育てるメリット、一体どんなものがあるのでしょう?
◆運動神経も高めてくれる
音楽やダンスに大切なリズム感。楽器やダンスといった音楽に関わる技能が上達するだけではなく、ボールを投げたり打ったりする球技にも、リズム感は密接にかかわっているそうです。
また、自転車を乗りこなしたり、なわとびを上手に跳ぶのもリズム感は重要で、もっと言えば、走るにも歩くにも、ジャンプをするにもリズム感の善し悪しが影響するのだとか。
そのため、リズム感を鍛えることは、運動神経を高めることにもつながっているんです。
◆コミュニケーションが円滑になる
さらにリズム感は、普段の生活でも役立つ能力です。
テンポよく会話が進む、話し上手な人たちっていますよね。実は、会話での内容の飲み込みの早さ、切り返しの軽妙さなどにもリズム感がかかわっているのです。リズム感がある人は、おしゃべりのテンポが良く会話もスムーズです。
逆に、リズム感がないと会話に適度な間が生まれず、言葉のキャッチボールが上手にできません。リズム感のトレーニングを積むことは、円滑に人とかかわる能力を伸ばすことにもつながります。
リズム感を鍛える実践法5
では、リズム感を鍛えるために有効だと思われるトレーニング方法を5つ紹介します。
【1】音楽を聴く
リズム感を養うには音楽を聴くことが不可欠です。日常的に音楽を流して子どもに音楽を身近に感じさせましょう。
リズム感を養うには、リズムがしっかりと刻まれている楽曲がベター。バラードやしっとりした曲よりは、明るく元気な童謡などが好ましいようです。
リズム感を養うにはダンスミュージックがいいのでは?と思うかもしれませんが、アップテンポの曲やリズムが複雑な曲を最初から聴かせても“拍”の感覚が養われません。
「1・2・3・4」「1・2・1・2」と子どもがしっかりと“拍”を感じられる、歌いやすい曲を選んで流すようにするといいでしょう。
【2】大きな声を出す
大きな声を出すことは、リズム感だけでなく音感を鍛えるのにも大切なことで、流している曲に合わせて一緒に大きな声でうたったり、リズムを刻むことは音楽センスを高めることにつながります。
小学校低学年くらいの子どもであれば、周囲を気にせず大きな声が出せる子が多いです。「自分は音痴」「リズム感がない」と、人から言われたり自覚したりする前に、大きな声で楽しく歌う経験を持つことが大切だそうです。
耳で聴いているだけよりも、声に出した方が自分のリズムの取り方を自覚できるので、自然と音に合わせ、リズムを自分で合わせることができるようになるでしょう。
【3】メトロノームで遊ぶ
リズムを取るための道具・メトロノーム。これを使って、リズム感を高める遊びを子どもと一緒にしてみましょう。
例えば、「チ・チ・チ・チーン」と鳴る4拍子のリズムなら、「チ・チ・チ」の時に親子で手拍子、最後の「チーン」の時にお互いにハイタッチをするなどして、身体にしっかりと4拍子のリズムを覚えさせていきます。慣れてきたら、テンポを速くしたり、逆に遅くしたり。また、3拍子や5拍子に挑戦するなどで変化を加えると、いろいろな拍子の曲を感覚的に覚えることが出来ます。
テンポ100前後の速さで3文字や4文字の言葉を交互に言う遊びも面白いかもしれません。工夫をして楽しみながらリズム感を磨きましょう。
【4】歩きながら歌を歌う
歩きながら歌うと、リズムを刻みやすいです。音楽プレイヤーや動画を再生させながら、子どもと一緒に歩きながら歌ってみましょう。メトロノームのテンポでいうと100前後の速さで、4拍子の曲がチャレンジしやすいでしょう。
最初は足の動作に集中します。少しずつできるようになったら、今度は大きく手を振って歩いてみます。動作が大きくなればリズムが身体にしみこみやすく、歌も堂々と歌えるようになるはずです。
親子で足並み揃えて歌を歌うと、トレーニングだということを忘れてしまいそうですね。
【5】踊りながら歌う
最後は、いよいよ歌いながら踊ることに挑戦してみましょう。踊りのセンスはリズム感と深い関係があるので、きちんとリズムを刻めるようになれば、ダンスの上達も早くなるはずです。
最初のうちはシンプルな動きを取り入れます。例えば「4拍子の1で右足、2で戻る、3で左足、4で戻る」などです。慣れてきたら、ここに手や首の動きなどを加えましょう。
単純な動きでも、歌いながら動くとなると難しくなります。慣れてスムーズに動きながら歌えるようになるころには、きっとリズム感も向上していることでしょう。
いつから始めるのが良い?
大きくなってからもリズム感を鍛えることは可能ですが、確実に身につけさせたいなら小さいうちからの練習が望ましいです。幼児期の子どもは柔軟性が高く、素直に音楽を聴いて身体全体でリズムを感じられます。スポンジが水を吸収するように、驚くような吸収力でリズム感を習得することができます。
身体をまだ思い通りに動かせなくても、音楽自体は赤ちゃんの頃からたくさん触れさせるように意識を。リズム感を伸ばす環境をよりしっかり整えてあげたい、というパパやママなら、音楽スクールや音楽関連のカリキュラムが充実している幼児教室、リトミック教室などに通わせるのもひとつの方法です。
楽しく歌って楽しく踊ろう!
音楽は『音を楽しむ』ものです。音楽に合わせて歌を歌ったり、身体を動かす経験はとても楽しいもの。けれど、心からその喜びを感じられるようになるには、慣れも必要です。「歌ったり踊ったりするのが恥ずかしい」という子にも、練習期間が必要でしょう。
できないからといってすぐにあきらめたり、「やっぱり無理」など思わずに、まずはパパママが子どもが慣れるのを気長に待ちましょう。保護者としてというよりチームメイトとして、親子で一緒に歌ったり踊ったり、ダンスを習ってみたりしてみませんか?
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